◆保育士のおすすめの絵本
今回は園長先生と副園長先生におすすめの絵本を紹介してもらいました。
園長先生のおすすめの絵本 『おかあさんのいのり』
おかあさんから見たいのちの尊さ、平和の願いを込めて書かれた絵本で、戦後70年の2015年に出版されました。作者の武鹿悦子さんは、フランス民謡〝きらきらぼし〟の訳詞もされている童謡作家・児童詩人・児童文学作家です。
昨今の世界のニュースを見て、いのちの尊さに気づいてもらいたくて選びました。
「いっしょに うみを みようね
いっしょに かぜの おとを きこうね」
生まれてきた子どもがこの先もすくすくと育っていきますように、とおかあさんの祈りのような言葉が続いていきます。
「この かわいい て も
いつか おかあさんの て を つつみこむほど
つよく おおきくなるでしょう
その て が どうか銃など にぎりませんように」
自然災害と違って戦争はひとが起こすものです。どうか子どもたちから平和な日常をうばわないで…
子どものしあわせと同時に親のしあわせについても一緒に考える機会になる一冊です。
副園長先生のおすすめの絵本 『ももいろのきりん』
読んであげるなら:4歳から 自分で読むなら:小学低学年から
るるこは、お母さんから部屋いっぱいになるぐらい大きな桃色の紙をもらいました。るるこは大喜び。さっそく、のりとハサミとクレヨンで大きなキリンを作りはじめました。できあがった桃色のキリンに、るるこは、「キリカ」と名前をつけました。ところが、雨がふってきてキリカの首は、濡れてきれいな桃色がはげてしまいます。キリカの首を再び桃色にぬりなおすため、るるこはキリカに乗って「クレヨン山」にむかいます。(福音館書店 紹介文より)
子どもの頃、母を真ん中に3歳上の姉と一緒に、夜寝る前に布団の中で必ず本の読みきかせや素話をしてもらっていました。その物語の中でも大好きだったお話しのひとつが「ももいろのきりん」です。
無機質な桃色の紙だったキリカが命を吹き込まれ、るるこちゃんの親友となり、冒険に出ていく物語は、それだけで幼かった私の想像力を刺激し、目に見えない世界に夢と希望が与えられる体験をしました。夜寝る前に読みきるには少し長めの物語なので2日か3日にわたって読んでもらった記憶があります。何度も読んでもらっているので内容は知っているはずなのに続きがとても楽しみで、わくわくしながら次の日の夜、布団に入りました。素朴で魅力的な絵と中川李枝子さんの言葉の世界に引き込まれます。我が家の3人の子どもたちもこの物語が大好きでした。夜寝る前の1冊にぜひ加えてみてください♪