発達領域:考えることの発達
大きさの概念は、学習面においてだけでなく、日常生活においても頻繫に使われる非常に基礎的な概念です。しかし大きさには、そのものについて考える次元の違いから生じる様々な概念が含まれています。例えば、ものの全体の大きさ、太さ、長さ、高さ、深さ、広さなどです。発達の初期段階にある子ども達は、これらの次元の違いを区別できません。太い・高い・広いものは何でも「大きい」と言い、狭い・短い・細いものは何でも「小さい」と言います。けれども子ども達は、やがて、ゆっくりとこれらの次元の違いを区別できるようになります。
まず初めに「大きいー小さい」を、それから「太いー細い」「長いー短い」「高いー低い」「広いー狭い」を認識します。子ども達は具体的な保育素材を使いながら大きさの概念を体験することによって、あるものは、それよりも小さいものと比較したときには「大きい」けれども、また別のものと比較すると「小さい」というような相対性も認識できるようになります。
「重いー軽い」は大きさの概念ではありませんが、ここでは大きさの概念として扱います。
各クラスの目標
3歳児(みかん組)大きい・小さい
・身近なものを通して大きさの概念に触れ、比較することを楽しむ。
・3匹のくまの絵本を通して、それぞれにあった服や、家具を考える事で、大きさの概念を深める。
4歳児(りんご組)高さ・長さ
・友達と背比べや髪の毛の長さ比べを楽しみながら高さ、長さの概念に触れる。
・身近なものの高さや長さをはかり、順番に並べたり、比較することを楽しむ。
5歳児(めろん組)重さ
・旅行をテーマに重さの概念に触れ、様々な重さのものに触れる。
・天秤や計りを使って、重さを計り重さ比べを楽しむ。
・身近にあるものの重さを想像し、見た目と実際に持った時の違いを感じる。